フジファブリック 10th anniversary Live at 日本武道館 2014

最終更新:2 年前

みたもの 日本武道館 フジファブリック

フジファブリックの10周年武道館ワンマンに行ってきた.

冒頭過去10年を振り返るような映像が正面のスクリーンに流され,そのいきなり出だしのところで志村の顔が映った瞬間にずるいと思ってしまった.その後「桜の季節」,「陽炎」,何か知らない曲(スプーンが大きいとかなんかそんな歌詞の),と続いて,いったい自分が志村のフジファブリックをやってほしいのかやめてほしいのか分からなくなった.一曲目を終えて山内さんが「ありがとう」と言ったときに「ふざけるなお前のバンドじゃないだろう」と一瞬思ったような気もしたけれど,そう思うことで志村を好きでいる純愛のような何かを演じたかっただけかもしれない(誰にだ?).

「茜色の夕日」では志村の音源に合わせてバンド演奏がなされ,無人のマイクスタンドに志村の帽子がかけられた.それはやはり音声データと帽子にしか見えなかった.山内さんは志村のストラトキャスターとアンプを持ち込んでいた.「『なぜ志村が作ったバンドを志村がいないのに今も続けているのか』という問いにやっと答えが出せた,それはこのフジファブリックというバンドが好きだからだ」と言っていた.

ここにいる全員がのうのうと生きていて,僕も生きていて,フジファブリックの三人は楽しそうにバンド活動をしていて,武道館をエンジョイしていて,ふざけるなという気分になったような気もしたし,そう思う自分を演じたかっただけなような気もした.「そんな答えの出るわけのない問に答えを出したふりをするなよ」と思ったような気もした.

泣いた.泣く自分を演じたのかもしれない.よくわからない.

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